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セクターローテーションを意識して初心者が陥りがちな状況を避けよう!

セクターローテション

セクターローテーションとは

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(SBI証券サイトより)

セクターローテーションとは景気の波に合わせて、投資対象のセクター(業種)を変えていくという投資戦略の一つです。景気には大きく分けて4つのパターンがあり、それぞれの期間は決まっていないものの上記のサイクルを繰り返す、という特徴があります。

景気サイクルは、不況期⇒回復初期⇒拡張期⇒後退期⇒不況期の順番で移行し、基本的に逆回転することはありません。また、各景気ごとにパフォーマンスが良いとされるセクターが存在します。

セクターローテーションとは、こういった景気サイクルを予想し、それぞれの景気に強いとされるセクターの銘柄に投資していく、というものになります。景気サイクルに合わせて投資セクターを変えることによって、どの局面でも良いパフォーマンスを期待することができます。

それぞれの景気局面に対して、いいとこ取りを狙うような投資手法ですね。このような投資方法を狙う場合には、様々な経済諸表に基づいて現在の景気サイクルを的確に把握し、常に景気を先読みしていく力が必要になってきます。

このように書くと、なかなか難易度の高い投資方法に思えてきますね。

いっそのこと米国市場全体に投資するという方法もあります。こちらの方が手間という意味では楽ではあります。
関連記事:購入銘柄に悩んだときはVTIにしよう!【定期買い増し】

各景気ごとに強いセクター一覧

景気サイクル セクター 代表的な銘柄
リセッション(不況期)
ヘルスケア ジョンソンエンドジョンソン
生活必需品 コカコーラ・P&G
公益事業 デュークエナジー・サザンカンパニー
回復初期 一般消費財 アマゾン・ホームデポ
中期(拡張期)
テクノロジー アップル・マイクロソフト
金融 ウェルズファーゴ・バンクオブアメリカ
後期(後退期)
資本財 スリーエム・ボーイング
素材 ダウデュポン・モンサント
エネルギー エクソンモービル・シェブロン

上記の表のように景気サイクルに応じて、強い・パフォーマンスが良いとされているセクターは決まっています。

ただ、不況期にヘルスケアセクターを保有したら儲かるか、と言えばリセッションがあれば株価が下がるでしょうし、景気の良い拡張期にテクノロジー・金融セクター以外のセクターを保有していたとしても、そもそも好景気なので他のセクターも成長し株価が上がっていくと考えられます。

あくまでも、他のセクターと比べて良いパフォーマンスが期待できるということですね。

また、一般消費財セクターであるアマゾンは実質的にはAWS(アマゾンウェブサービス)で利益を出しているなど、一概に一つのセクターだけに属しているとは言い切れない銘柄もあります。

おそらく今後もIT技術の発達により、アマゾンのようなテクノロジーよりの一般消費財セクターの銘柄や、テクノロジーよりの〇〇セクターといった銘柄が増えてくるでしょう。

そういう意味では、この景気毎に強いとされるセクターの企業もどんどん変わってくるでしょうし、セクター自体の特徴すらも変わってくることもあるかもしれませんね。

個人的には、景気サイクルがどのくらいの期間で移るのかは正確には分からないと思うので、サイクルに合わせて投資するよりも、それぞれの景気局面に強いセクターをバランス良く分散して保有する方がいいのではないかと考えています。
参考記事:未経験者がリセッションに備えると言っても・・・

なぜセクターローテーションを意識しなければならないのか?

セクターを意識せずに投資をすると、無意識的に集中投資になってしまう恐れがあるからです。

もちろん投資方法の違いがあるため、理解した上で集中投資をしているのであれば問題はありません。短期投資であればそれほど問題はないでしょう。

もし、あなたが長期投資を考えているのであればセクターローテーションを意識してポートフォリオを組むことは大事です。分散投資をしようとして銘柄を分散させてもセクターが集中していれば意味がないからです。

株式投資を始めたての頃は、自分の好きな銘柄ばかりを集めていたら、気づいたら特定のセクターに偏ってしまっていた、ということもありがちなのでセクターを意識して銘柄を選ぶことは、とても重要です。

現在私は米国株への投資を行っていますが、投資を始めたての時は日本株へも投資をしていました。当時3つの日本銘柄に投資をしていたのですが、欲しい銘柄ばかり取得しており、気が付いたら3銘柄ともテクノロジーセクターに属する銘柄になってしまっていました。

無意識的に同一セクターに対する集中投資になっていた上、小型株でもあったため日々の値動きに耐えきれず手放してしまいました。

複数銘柄を保有して分散したつもりになっていたとしても実質的には分散できていない、という状況になっていたのです。 

どのようにセクターローテーションに対応すればよいのか

例えば4つの景気局面に対して2銘柄~3銘柄ずつ保有しバランスを取るのもよいでしょう。個別銘柄の場合だと業績に対する固有のリスクや倒産リスクなども考えられるので、セクターETFへ投資する方がいいかもしれませんね。

投資経験が豊富な人なら問題ないのかもしれませんが、セクターローテーションを意識しながら個別銘柄の業績も細かく確認して、となると決断要素が増えてくるのでなかなか大変かな、と思います。そういった確認をすることが好きな人であればいいですが、そうでなければ出来るだけシンプルな内容で投資した方が、安全だと思います。
関連記事:なぜ長期投資なのか?なぜ高配当株なのか?なぜETFなのか?

より高いパフォーマンスを求めるのであれば、景気の状況に合わせて投資するセクターを選んでいくべきですが、なかなか一般の投資家が景気の循環を的確に予想できるとは私は思えません。

どちらかというと予想できないことを前提として、それぞれのセクターに分散したポートフォリオを組んで投資する方が健全なのではないかと考えています。

まとめ 分散投資をするのならセクター分散も必要

分散投資とはリスクを分散して低減するために行うものです。分散投資というと投資銘柄数を増やすことで達成できるように思いがちですが、セクター分散も考慮して銘柄を分散させないと効果が薄くなってしまいます。

私は米国株については「高配当株への投資」を中心に行っているので、どうしてもセクターが偏りがちになります。米国市場で高配当銘柄と言うとアルトリアやフィリップモリスなどのタバコ銘柄やロイヤルダッチシェルやエクソンモービルなどのエネルギーセクターなどに投資することになります。

高配当株への投資をすすめていくと必然的にそれらのセクターへの集中投資になってしまいます。分かった上であればよいのですが、高配当銘柄を集めていて気が付いたら特定のセクターに偏ったポートフォリオが出来上がっていた、ということもありがちです。

私の場合は、高配当株への投資は高配当ETFで対応することにし、加えてVTIに投資することで分散を優先したポートフォリオを組むことを優先しています。

配当利回りは下がりますが「無知なものは分散」すべきだと考えるようになりました。このことによって保有継続に対する自分の中での安心感は確実に上がりました。

リスク許容度は人によって様々ですし、投資方法によっても違ってくるのでしょうが自分がどのセクターに重点的に投資しているのか確認することは大事です。


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