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米国ETF

【米国素材セクター】ETFの減配状況【VAW】

米国素材セクターETFであるVAWの概要・過去の分配金の状況を解説します。

VAWの概要、経費率、配当利回りなど

(2019年1月加筆・修正)

名称は、バンガード・米国素材セクターETFです。米国素材セクターとは、具体的には化学、建設資材、ガラス、紙、林産品の製造業や、その関連梱包製品の製造業、金属、鉱物、鉱業関連企業および製鉄業など、幅広いコモディティ関連の製造業の企業で構成されています。

素材セクターというと、景気循環に左右されやすいという印象があります。景気が良くなると住宅を建てる人が増えたり、色んな施設の建設事業が多くなるため、それらの材料として建設資材などの需要が増し、元気になってくるセクターというイメージです。

逆に言うと、景気が悪化し消費が落ち込んでくると素材セクターに分類されているような業種は業績が悪化しがちとも言えます。

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(SBI証券サイトより)

セクターローテーションで考えると素材セクターは、リセッションの直前の後期(後退期)にあたります。つまり景気のピーク時に最もパフォーマンスが良くなる傾向があるセクター、とされています。
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設定日 2004年1月26日
運用会社 バンガード
上場取引所 NYSE Arca
ベンチマーク MSCI USインベスタブル・マーケット・素材25/50インデックス
経費率 0.10%
構成株式銘柄数 120銘柄
配当スケジュール 四半期
株価収益率(PER) 17.7倍
売買回転率 4.7%
設定来リターン 8.94%
配当利回り 1.89%

ETFの保有上位10業種および、産業グループ別の構成比率はこのようになっています。

VAWの構成銘柄とセクター構成(2018年9月30日時点 バンガードより引用)

上位10銘柄でETF内の半分以上を占めています。保有比率1位のダウ・デュポンは2017年にダウ・ケミカルとデュポンが合併してできた、総合化学メーカーです。

現時点では総合化学メーカーとなっていますが、2019年には3つの事業(素材化学事業・農業事業・特殊産業材事業)に分社化しそれぞれが独立した会社になる予定です。現時点ではダウ・デュポンが17.4%を占めていますが、分社化後は上位比率の偏りがもう少しなくなるかもしれませんね。

ETFの中での時価総額の内訳については
大型株   43.5%
中・大型株 0.0%
中型株   30.5%
中・小型株 13.8%
小型株   12.3%
となっています。中型株以下の銘柄が50%以上を占めています。

VAWは減配している

VAWの配当推移

年度 配当金 増配率 増配額
2004年 $0.98
2005年 $0.97 -0.72% -$0.01
2006年 $1.14 17.36% $0.17
2007年 $1.28 12.41% $0.14
2008年 $1.60 25.22% $0.32
2009年 $0.92 -42.28% -$0.68
2010年 $1.80 95.45% $0.88
2011年 $1.58 -12.64% -$0.23
2012年 $1.57 -0.32% -$0.01
2013年 $1.90 20.88% $0.33
2014年 $1.89 -0.37% -$0.01
2015年 $2.17 14.59% $0.28
2016年 $1.88 -13.33% -$0.29
2017年 $2.23 18.63% $0.35
2018年 $2.25 0.72% $0.02

配当金の支払いについては、2014年までは年1回配当、2015年は2回、2016年以降は年4回の配当となっています。2004年にETFが設定されてから、年間の配当金で見ると6回減配となった年があります。

配当金の額については、2004年に設定されてから15年間で減配を途中で挟んでいるものの、2倍以上の金額に増配されています。2009年のリーマンショックの影響も配当金から見てもしっかり分かりますね。

ここ数年、米国市場はリセッションが近いといわれ続けているところがあるため、もしリセッションがあった場合、影響が大きいとされる素材セクターへの投資は、現時点では中々しづらい部分があります。

配当利回りもそれほど高くないため、私はVAWを保有する予定はありませんが、景気のタイミングを計って中期的に保有すればリターンが期待できるETFであると思います。

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米国株・ETFへと投資する場合、SBI銀行・SBI証券を併用するとドル購入時の為替手数料が割安になります。詳しくはコチラをどうぞ。
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ETFではありませんが、BDCと呼ばれる業態で高配当な銘柄もあります。
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