日本人があこがれる資産運用のひとつに「不動産投資」があります。毎月、定期的に家賃収入があると聞くと、うらやましく聞こえたりしますよね。
日本では少子化が進んでいるとはいえ、人がいれば住む家は必ず必要になるため不動産がなくなることはないでしょう。賃料の下落はあると思いますが・・・。
それでも魅力的な投資方法だと思いますが、私は今のところ不動産投資を始めるつもりはありません。
不労所得とはいうけれど・・・
わたしは、2017年から株式投資を始めました。株を始める前にはアパート経営などの不動産投資なども検討していました。現在の給与所得だけの状態から抜け出し、それ以外の収入を得られるようにしたかったためです。
結果的に現在は米国市場への株式投資を行っていますが、当時は不動産投資にするか株式投資にするかけっこう悩んでいました。どちらもいわゆる不労所得と言われる収入源ですね。
不動産投資については、不動産業者をまわって物件を調べたりまではしませんでしたが、ネットで物件情報をしょちゅう探したり、不動産経営の本やブログを読んだりと割と前向きに検討していました。妻に借入をして不動産投資をすることを相談したこともありました。
知識の豊富さが要求され、流動性の低さも気になる
その中で分かってきたことは、不動産投資は株と違って最初に購入した物件でその後が決まるということでした。これは流動性の低さからくる問題だと思います。初めて不動産投資をする人が、いきなり優良物件を掴むことができるのか、と考えるととても難しいのではないかと思います。
物件の価格・利回りも大事ですが、建物の耐久性(中古の場合)や入居者の属性(クレーム・滞納問題)など、とてもいきなり不動産投資を初めて参入する人がすべて把握できるとは思えません。そして、良い物件となると購入するのもスピード勝負となってしまい、素人が検討する時間も多くありません。
中途半端な知識で参入するとこんなことになってしまいます。
参考記事:【フラット35】だから不動産投資はイヤなんだ。初心者には厳しすぎる
株式投資であれば、もし間違って問題のある銘柄に投資してしまったとしても、すぐ売却するという選択肢が取れます。もちろん損切りとなってしまい、損害を被ることになると思いますが。不動産投資で問題のある物件を掴んでしまった場合、その問題のある物件を購入してくれる人を探さないと売却することができません。
手放したいと思った時にすぐ手放すことができるか。ここが大きな違いだと思います。そして踏み切れないと思う最大の理由は下記の部分です。
利回りを追及すると労働力を投入しなければならない
不動産経営は、保有しているだけでは終わりません。入居者の募集・退去の手続き・退去後のリフォームなど物件の管理の業務が伴います。副業として行う場合、そういった管理の業務は管理会社などに委託することになると思います。委託するとなれば、当然管理会社に対する管理費が発生し、その分投資の利回りが減少することになります。
反対に、それらの管理業務を自分が行うことによって不動産の利回りを上げることができます。その代わりに、本業をしながら自分の労働力を投入していかなくてはいけなくなってしまいます。
ここがどうしても気になって踏み切れません。投資をする以上、利益が大きくなるためにできることはやるべきです。しかし、そうするとどんどん自分の時間を取られてしまいます。どこまで自分で管理するのか、という問題もありますが副業として投資するには自分には厳しいかな、と思っています。お金に働いてもらうつもりが、気が付けば自分が働かされていた、という事態になってしまいそうで・・・。
なによりも、管理会社に任せるにしても自分で管理するにしても家賃交渉・退去にあたっての交渉など対人交渉が必須となってくる点もどうしても気になってしまいます。正直なところ対人交渉は本業だけでおなか一杯ですし、副業ではあまり人に振り回されたくないという気持ちが強いです。
投資というよりは、事業のイメージが強いですね。実際、確定申告する際も一定規模以上あれば事業所得としての申告となりますし。そういう意味ではメリットも大きいですね、事業という事は経費でいろいろ落とすこともできるということですし。株式投資にはないメリットですね。
株式投資が順調にいき、資産が増えてきたら資産の分散として不動産投資はやってみたいと思いますが、現時点では上記の理由でなかなか踏み切れません。