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【米国増配株式ETF】VIGの減配状況、株価や配当利回りを解説

(2019年8月加筆・修正)
米国増配株式ETFであるVIGの株価や概要・過去の分配金の状況を解説します。

VIGの株価、配当利回りを解説

VIGの概要、経費率、配当利回りなど

ファンド名はバンガード米国増配株式ETFです。その名の通り、増配当を続けている米国株を集めたETFですね。過去に連続増配当を10年以上行っている企業が対象になっています。

VYMのような、高配当ETFではなく10年以上増配し続けている銘柄のみで出来ているETFなので、今後も増配が期待できる企業を集めたETFになっています。

設定日 2006年4月21日
運用会社 バンガード
上場取引所 NYSE Arca
ベンチマーク NASDAQ USディビデンド・アチーバーズ・セレクト・インデックス
経費率 0.06%
構成株式銘柄数 184銘柄
配当スケジュール 四半期毎
株価収益率(PER) 25.0倍
売買回転率 15.7%
設定来リターン 8.89%
配当利回り 1.75%

配当利回りはそれほど高くはありません。VIGは高配当株ではなく連続増配当株を集めたETFです。配当利回りは低いですが、連続増配年数が長い企業などが含まれているため、保有後の配当利回りの向上が期待できます。

10年以上連続増配している企業が180社以上あるっていうのも、すごいですね。設定来のトータルリターンは8.89%となっています。配当月は3月・6月・9月・12月です。

VIGの概要まとめ

・10年以上の連続増配当銘柄を対象としたETF

・連続増配が対象であり、高配当に限らない

・2019年5月より経費率改定0.08%⇒0.06%

VIGの株価推移

VIGの株価推移

米国の連続増配銘柄で固められていることもあって、株価は右肩上がりとなっています。高配当ETFであるVYM・HDVの5年リターンで比較してましょう。 

VIG   11.64%
VYM   9.53%
HDV   8.81%

直近5年の株価パフォーマンスはVIGがもっとも高い結果となりました。高配当銘柄ではなく増配当銘柄の集まりということで、配当利回りの低い成長銘柄も含まれることが要因でしょうか。

VIGの上位構成銘柄の配当利回りは高くない

VIGの上位構成銘柄はこのようになっています。

VIGの上位構成銘柄Yahoo Financeより)

VIGの上位10銘柄の占める割合は30%を超えています。上位銘柄の配当利回りはこのようになっています。

1位 マイクロソフト 1.84%
2位 ビザ        1.00%
3位 ウォルマート  2.12%

配当利回りがそれほど高くない銘柄も含まれているため、ETFの配当利回りも低くなっているということです。VTIやSPY・VOOよりも、配当利回りが低いです。

HDVやVYMにビザ(V)やマイクロソフト(MSFT)が入ることはあまりないので高配当株ETFと増配当株ETFの違いが表れています。VYMには以前マイクロソフトが組み入れられていましたが外されましたね。

増配当ETFなので、保有していれば最初は配当利回りが低くても、保有期間が長くなればなるほどどんどん配当金が増えていく、というイメージでしょうか。

P&Gやジョンソンエンドジョンソンも上位構成銘柄に入っており、成長企業と成熟企業の両方がバランス良くVIGには組み込まれています。

VIGの上位構成セクターは資本財セクター

VIGの構成セクターはこのようになっています。

VIGの構成セクター

資本財セクターが23.95%、一般消費財セクターが15.79%、ヘルスケアセクターが13.06%となっており、この3セクターでVIGの50%を占めています。

不動産・エネルギーセクターの割合は0%となっています。30年以上連続増配当となっているエクソンモービル(XOM)は入っていないということですね。原油価格に左右されるエネルギーセクターは敬遠されているのでしょうか。

VIGの中で20%以上を占める資本財セクターの特徴は

セクターローテーション(引用 SBI証券サイト)

セクターローテーションで考えると資本財セクターは、リセッションの直前の後期(後退期)にあたります。つまり景気のピーク時に最もパフォーマンスが良くなる傾向があるセクター、とされています。リセッションの直前ということなので、資本財セクターが良い時は、景気の最終局面にきていると言えるのかもしれません。

セクターローテーションを意識しよう

ポイント

5年リターンはHDV・VYMよりも高い

配当利回りの低い成長企業も含まれている

エネルギーセクターは0%となっている 

VIGは減配している

VIGの配当推移

年度 配当金 増配率 増配額
2006年 $0.53
2007年 $0.87 64.15% $0.34
2008年 $1.03 18.39% $0.16
2009年 $0.98 -4.85% -$0.05
2010年 $1.06 8.16% $0.08
2011年 $1.17 10.38% $0.11
2012年 $1.41 20.51% $0.24
2013年 $1.40 -0.71% -$0.01
2014年 $1.59 13.57% $0.19
2015年 $1.82 14.47% $0.23
2016年 $1.83 0.55% $0.01
2017年 $1.93 5.46% $0.10
2018年 $2.04 5.60% $0.11

設定来で2度減配しています。増配当株のETFでも、減配を避けることは難しいのですね。ただ、減配率はそれほど高くないので、これは連続増配銘柄が多いことによる影響でしょうか。

ここ2年間は増配率が低くなっていますが、それ以前の年は増配率が10%を超えることが多く、ETFの特性が見て取れます。設定年の2006年は配当回数が3回だったため2007年から見ると配当金の額は2.2倍となっています。

私は今のところ、やはり配当利回りの低さが気になってVIGに投資する気には、なれません。VIGにしろ、HDV・VYMにしろ、ETFが設定されてから何十年も経っているわけではないので、長期的に保有した場合どれが一番リターンがあるのかは、まだ分かりません。

そうなってくると、現状の配当利回りのいいHDVあたりが魅力的に映ってきます。今後の増配率を考えることも大事ですけど、どうしても目先の配当利回りに惹かれちゃいますね。


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