先日「NEWS ZERO」で最低賃金特集が組まれ、自販機業界で働く石井さん(仮名)が事例として放映されました。
番組終了後に「手取り23万」がツイッターのトレンド入りするなど、多くの人の関心を集めました。この「手取り23万」が給料として高いのか安いのか、削れるものもあるのではないかなど、SNSなどでも反響がありました。
「手取り23万円が安いのか」「食費が4万円は適正か」や常識的な生活費の見直しはソチラに任せて、今回は石井さんを魔改造することでどれほど資産を残せるようになるのか計算してみたいと思います。
なお、私は当該番組をいっさい見ていないため、細かい内容は分かっていません。
- なぜ、手取り23万円の石井さんを魔改造するのか?
- 手取り23万円・石井さん(仮名)のスペックのおさらい・総支給額・年収は?
- 手取り23万での生活費のやりくりを見直してみる
- 家賃0円・食費0円の生活を10年続けてみると
なぜ、手取り23万円の石井さんを魔改造するのか?
私には出来なかった目標と言うか夢があります。
それは、独身時代に限界まで節約・節制をして生み出した余剰資金で資産運用を行うというものです。
私自身が投資を始めたのは結婚し子供が生まれた後なので、自分一人の判断で出来る限りの金額を資産運用にまわす、ということに強いあこがれを持っています。
そのあこがれを手取り23万円の石井さん(仮名)にぶつけることで少しでも発散できたらと考え、勝手に計算してみることにしました(笑)
ちょくちょくTwitterやブログで独身の投資家の方を見るたびにうらやましく思っています。「給料で株を買う」そのセリフは私にとってはパワーワードです。
以前、この気持ちを現実世界で株式投資をやったことのない独身の友人にぶつけたことがありました。ええ・・・まぁ、結果はお察しです。
参考記事:友人に投資を勧めたら白い目で見られる
手取り23万円・石井さん(仮名)のスペックのおさらい・総支給額・年収は?
では石井さん(仮名)の状況を確認してみます。
自販機業界で働く石井さん(仮名)は33歳・男性です。手取りは23万円で毎月平均で120時間の残業をこなしています。生活は困難な状況で、食費を削りながら生活しているとのこと。
関東圏の企業に勤めているようで、もしかしたら都内に住んでいるのかもしれません。
そんな石井さん(仮名)の支出の内訳は以下の通りです。
食費が4万円ありますが、外食は基本的に行かず夜も食べないそうです。洗濯機が壊れたそうで、買い替えるお金もなくコインランドリーで洗濯しているとのこと。もちろん貯蓄はほとんどありません。
残業時間が月120時間というと、実働25日間と考えても1日あたり約5時間です。これだけ残業して手取り23万円となるとそのほとんどがサービス残業ということでしょうか?考え出すと闇が見えてくるのでヤメておきましょう
支出に関しても保険・年金の33,000円が社会保険料を指しているのかよく分かりません。指しているとしたら手取りから社会保険料を・・・こちらも考え出すと闇が見えてくるのでヤメましょう。今回は生命保険・個人年金保険として考えます。
賞与等も不明なので、賞与なしと考えると手取りで23万円だと社会保険料・源泉税・住民税等を考えると総支給額で28万~29万というところでしょうか。この条件で計算すると年収は330万円~350万円になります。
年収で考えると悪くないと思ってしまうのは私だけでしょうか?うっかりボーナスがあれば400万円台も夢ではありませんね。悪くない仕事に見えます、ブラックっぽい残業を除けば・・・
私は田舎暮らしなので、ここらへんは東京の感覚とズレているのかもしれません。
手取り23万での生活費のやりくりを見直してみる
大きな項目から見ていきましょう。家賃・光熱費6.1万円と食費4万円で10万円以上の支出となっています。これはあることをすることで、ほぼなくすことが可能です。
石井さん(仮名)、実家に帰ろう!(KO★DO★O★JI)
な、なんと実家に寄生する帰ることで、上記支出を0円にすることが可能になります。実家に入れる生活費ですか?家事・炊事を手伝ってカラダで返すのです。生活費と労働力の対価交換です。もしくは生活費を渡さないことはある意味「生前贈与」を受けていると前向きに考えましょう(笑)
実家暮らしのメリット
(通称:子供部屋おじさん)
〇生活費がかからない
(親からの圧力に耐える精神力が必要)
〇健康的な食事がとれる
(親からの圧力に耐える精神力が必要)
〇一人じゃないから孤独を感じない
(親からの圧力に耐える精神力が必要)
〇病気の時に看てもらえて安心
(親からの圧力に耐える精神力が必要)
〇親からありがたい小言をいただける
(親からの圧力そのもの)
メ、メリットしかないやんけ!(白目)
えっ?石井さん(仮名)は東京住まいだから「実家に戻ること」に現実味がないって?「実家に戻れる」地方に住んでいる手取り23万円の石井さん(仮名)は世の中にきっとたくさんいますよ。
他の支出については通信費はきっと実家にwifiがあるので(適当)格安simの料金だけで十分でしょう。保険についても独身のため、生命保険は必要ないですし都道府県民共済の入院保険2,000円でいいかと思います。
「残り」の46,000円の使途が不明ですが、まぁコインランドリーも必要なくなりますし交際費の30,000円で何とかなるでしょう(ガバガバ)
手取り23万円の支出を無理くり節約した結果
これらの支出の見直しを行うことで石井さん(仮名)の支出内容はこのように生まれ変わります。
まぁ、なんということでしょう。見直したことによって支出が大幅に削減され、毎月3万円以上の貯蓄と16万円を投資にまわすことができるようになりました。
しかも家賃6万円、食費4万円が0円になったにも関わらず、暖かい布団で寝ることができ、暖かい食事までとれるようになりました。
「残り」が0円で交際費3万円だけで足りるのかって?大丈夫ですよ、私の毎月のおこづかいも3万円ですから。実家だし、なんとかなりますって(超適当)
夜も食べない、外食もいかない、洗濯機を購入するお金もないという辛い経験がここで生かされるハズです!生活困難の経験が血となり肉となり倹約家として生活できるハズです。
いや~、人生何事も経験ですね・・・。
家賃0円・食費0円の生活を10年続けてみると
見直しによって生み出された毎月16万円の投資資金を10年間積み立て続けたらどうなるでしょうか?年利5%で10年間積立投資を続けた場合でシミュレーションしてみました。
このような結果となります。10年間で元金が1,920万円、運用益が564.5万円あわせて2,484.5万円の資産を築くことができます。ここまで資産を築ければ追加の積み立てがなくても取り崩しさえしなければ先々資産は増えていくでしょう。
投資対象については石井さん(仮名)は残業が多く、投資に割く時間がないと思うので、投資信託でよいでしょう。eMAXIS Slim先進国株式インデックスあたりを定期積立すれば放っておいても問題ないかと思われます。
この時、石井さん(仮名)は43歳、両親の年齢も高齢となっており、この時には年金暮らしになっているかもしれません。資産は築けたとしても実家の家計的な問題が発生する可能性がありますね。
実家暮らし(通称:子供部屋おじさん)の出口戦略が問われる時期になるでしょう(笑)
20代前半からこの寄生戦略生き方を遂行できていれば、両親が現役世代のうちに出口を取れる可能性が高かったのかもしれません。30代からの子供部屋おじさんの悩ましい所です。
老いた両親の介護も見据えてこのまま実家暮らしを続けるか、2,000万円の資産を持ち43歳から実家を出て新たな生活を始めるか。う~ん、どっちがいいのだろうか?気持ち的な面と資金的な面の問題がありますよね。
さすがに実家は出たいところですが、今まで支えてもらっていた年金暮らしの両親を置いていくことにもなるし、一人暮らしの方が支出が増えそうですしね。
まぁ、選択肢があるってことは良いことなのかな。(投げっぱなし)
私も結婚せず子供もいなければこの可能性はあった
この計算は現実的でないと思いますか?前提条件として「実家が職場に通える範囲内」「両親が貧困でない」ということが必要ですが、条件を満たしている人も少なくないのではないでしょうか?
実際、私の場合も独身時代はこれに近い状況でした。さすがに家に一銭もお金を入れない、ということはありませんでしたが。(生活費入れてるアピール)
現在、毎月それなりの金額を株式投資に使えているのも、この頃に貯めることができた貯蓄があったからです。
私はたまたま運よく?私のことを想ってくれる超絶美人な妻(やや厳しめ)と巡り会うことができたので結婚し家族を持つことができました。
もし、今も独身であったなら私は石井さん(仮名)の魔改造バージョンになっていたのではないかと思います。つまり、この石井さん(魔改造)はもう一人の私ということです。
この生き方が幸せかどうかは分かりませんが、ダラダラ生きるよりは挑戦のし甲斐があるのではないでしょうか?
少なくとも私が独身であれば挑戦していた可能性が高いと思います。投資に出会えていれば、のハナシですが。
石井さん(魔改造)には10年頑張ってもらいましたが、実際10年という年月は後から振り返ってみると驚くほどの差がつくことがあります。下記記事は私が実際体験した10年間の差の話です。