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低金利の中、外貨建て保険の販売が増加するも苦情も増加!

説明不足が原因か

低金利が続く中、高い利回りでの運用先として「外貨建て保険」の販売高が大きく増加しています。朝日新聞によると、外貨建て保険の販売が増加した一方、60歳以上の高齢者を中心に苦情件数も増加している、と書いてあります。

www.asahi.com

苦情の内容は
「元本割れなどのリスクの説明がなかった」43%
「その他説明不十分」14.7%
「その他(強引な勧誘など)11.8%
と続き、「預貯金と誤認した」2.8%という方までいるようです。

「外貨建て保険」とはその名のとおり、米ドルなどの外貨で保険料を支払い、受け取る時の保険金・年金・満期保険金・返戻金なども外貨で受け取る保険のことを言います。保険会社は受け取った保険料を外貨で運用します。基本的な仕組みは一般的な保険と変わらず、違いは円で掛けるか外貨で掛けるかの違いです。

なぜ、「外貨建て保険」の販売が増加しているのかというと、低金利が続く日本の円と違い、米ドルをはじめとする外貨では日本と比べ金利が高いものもあり、利回りが良くなっているためです。

高金利のため売り込みやすい商品として、手数料を稼ぎたい銀行などが顧客に対して強引に販売している実態が浮き彫りになっているようです。

外貨建て保険のメリット・デメリット

メリットにもなりデメリットにもなる部分が「外貨」で掛けているというところです。円ではなく外貨での取り扱いとなることから、為替相場の影響を受けることになります。保険金を受け取る時に円安であればメリットですが、円高であればデメリットになります。

つまり、高利回りであっても為替相場の影響によっては資産が増えるどころか、損失を出してしまう可能性があるということです。「保険」という名前がついているので勘違いしやすいですが、日本円での元本が保証されていない、ということです。

ほかにも、契約時や解約時に円から外貨に両替する際に為替手数料がかかること、一部の外貨建て保険を除き、節税にもなる「生命保険控除」が使えない商品があるなど、通常の保険商品と比べても複雑な内容になっています。

また、為替手数料については商品によって変わります。高く設定されている保険商品もあれば良心的な手数料に設定されている保険商品もある、ということです。

では、銀行窓口で銀行の営業員が勧めてくる「外貨建て保険」はどのような商品だと思いますか?銀行は、保険の契約を成立させると保険会社から手数料収入を得ることができます。保険会社が得られる利幅の大きな保険商品ほど、成約したときに銀行が受け取ることのできる手数料も多くなります。

つまり、契約者にとっては多額の手数料がかかりメリットの少ない保険ほど銀行・保険会社にとっては利益になるということです。そういった商品を、きちんとリスクについての説明をせず耳障りのいいことだけを言って、契約させているから苦情が増加しているのだと思います。

ただ、最終的に契約するのは本人ですから契約者にも責任はあると思います。「外貨建て保険」ではありませんが、保険の加入に関してはわたしも心当たりがあります。

ほけんの窓口で保険に入る人と、証券会社窓口で投資信託を買わされる人

もちろん、「外貨建て保険」の中には加入者にとってメリットの大きい商品もあると思います。しかし、元本が毀損するリスクがある以上、保険として考えるのではなく資産運用として考える必要がある商品と言えます。

資産運用として考えるのであれば、「外貨建て保険」よりも投資信託・ETFなどの方が少なくとも手数料の面では圧倒的に低くメリットがあります。NISAやiDeCoを使って運用することで、税制的なメリットを受けることもできるようになります。