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【米国公益事業セクター】ETFの減配状況【VPU】

今回は公益事業セクターETFであるVPUの概要・過去の分配金の状況を解説します。

VPUの概要、経費率、配当利回りなど

名称は、バンガード米国公益事業セクターETFです。MSCIUSインベスタブル・マーケット・公益事業25/50トランジション・インデックスのパフォーマンスへの連動を目指したETFであり、米国の公益事業セクターの大型株・中型株・小型株へと投資しています。

設定日 2004年1月26日
運用会社 バンガード
上場取引所 NYSE Arca
ベンチマーク MSCI USインベスタブル・マーケット・公益事業25/50インデックス
経費率 0.10%
構成株式銘柄数 71銘柄
配当スケジュール 四半期
売買回転率 4.2%
株価収益率(PER) 16.8倍
設定来リターン 9.73%
配当利回り 1.90%

公益事業セクターの特徴は

公益事業セクターは、電力・ガス・水道などの企業のほか、独立系発送電事業を行う企業で構成されています。生活を守るためのインフラ企業へと分散して投資のできるETFとなっています。
セクターローテーション
(引用 SBI証券サイト)

セクターローテーションで考えると公益事業セクターはリセッション(不況期)にパフォーマンスが良いとされるセクターです。不況な時期にあっても、生活のために必要なインフラ企業はなくなることはありません。ほか、リセッション期にパフォーマンスが良いとされているセクターは、ヘルスケア・生活必需品セクターです。いわゆるディフェンシブと言われるセクターですね。
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VPUの上位構成銘柄・産業グループ比率は

上位は構成銘柄と産業グループの内訳はこのようになっています。

VPUの構成銘柄とセクター構成(引用 バンガードジャパン

上位10銘柄で49.0%を占めています。電力事業がETFの50%を占めており、公益事業セクターといっても電力事業が中心のETFとなっています。

ETFの中での時価総額の内訳については
大型株   43.2%
中・大型株 16.3%
中型株   27.2%
中・小型株 6.2%
小型株   7.0%
となっており、中・大型株以下の銘柄が50%以上となっています。

VPUは減配している

VPUの配当推移

年度 配当金 増配率 増配額
2004年 $1.546
2005年 $1.900 22.90% $0.35
2006年 $2.190 15.26% $0.29
2007年 $2.187 -0.14% $0.00
2008年 $2.363 8.05% $0.18
2009年 $2.470 4.53% $0.11
2010年 $2.540 2.83% $0.07
2011年 $2.659 4.69% $0.12
2012年 $2.997 12.71% $0.34
2013年 $3.132 4.50% $0.14
2014年 $3.089 -1.37% -$0.04
2015年 $3.414 10.52% $0.33
2016年 $3.413 -0.03% $0.00
2017年 $3.707 8.61% $0.29
2018年 $3.807 2.70% $0.10

ETFが設定されてからの15年間の間で、年間配当では3回減配となった年があります。ただ、3回とも減配率はわずかであり、基本的には右肩上がりに増配しています。リーマンショックが発生した2009年前後に関しても増配しており、不況に対する強さが見て取れますね。 

3%を超える配当利回りも魅力的ですね。ETFの中では高配当と言えます。グラフを見る限り、じわじわと配当金が増えていっているので配当金狙いの投資であれば向いているETFに見えます。

公益事業セクターは、生活に必要なインフラ企業の集まりです。電気・水道料金などは企業の一存で値上げができるようなものではなく、無理な価格転嫁を行った場合、国からの介入があったりします。基本的には他のセクターと違い大きな成長を期待できるようなセクターではありません。

また、近年日本でも行われている電力自由化など、公益事業セクターと言えども価格競争が発生するような法改正等が今後ますます行われる可能性があることも否定できません。

成長力が乏しいことと引き換えに高い配当利回りを得ることができるというような特徴があります。キャピタルゲインを目的にするには厳しい部分がありますが、過去を見る限り、減配も限定的なものとなっているので配当金狙いでは比較的安心して保有のできるETFです。

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ETFではありませんが、BDCと呼ばれる業態で高配当な銘柄もあります。
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